フリーランスエージェントは使わなくていい?32歳家族持ちが本気で検討した結果

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エンジニアがフリーランスとして活動するとき、2つの方法があります。

ひとつは、自分で営業を掛けて案件を取ってくスタイル。SNSで仕事を探したり、クラウドソーシングサイトで営業を掛けるのがこれに当たります。

もうひとつは、「仕事を探す」「契約書をまとめる」などの専門以外の部分をフリーランスエージェントに外注して自分は専門スキルの必要な仕事に注力するスタイルです。エージェントに外注する分マージン(エージェントに支払うお金)が発生するのが特徴です。

で、

「マージン取られるくらいなら、自分で案件取った方がよくない?」

と思うかもしれません。

だけど僕は大多数の人はエージェントを使った方が良いと考えています。

会社員として6年やってきて給与がほとんど上がらない→フリーランスなら収入が増えるらしい。という収入面のメリットを考えてフリーランスに惹かれているのに、エージェントに登録すると手数料が10〜25%取られます。月単価60万円の案件なら、年間で100万円近くが中間マージンとして消える計算です。

家族を養いながら転向するんだから、少しでも手取りを増やしたい。自分で営業すればマージン分がまるまる浮くならそっちの方がいいに決まってる。僕もそう考えたことがありました。

結論から言うと、僕は最終的にエージェントを使っています。32歳妻子あり、自力での案件獲得を真剣に検討した結果、家族がいる状態では「確実性の低さ」がリスクとして大きすぎると考えたからです。

ただ、エージェントを使わない選択が間違いだとも思っていません。実際、僕の友人はエージェントなしでフリーランスを始めてうまくいっています。この記事では、僕が調べたことや周囲の実例を交えながら「使わない場合のリアル」を書きます。家族持ち・30代エンジニアにとってどちらが現実的なのか、一緒に考えてみてください。

目次(クリックで読みたいところから読めます)

エージェントなしでも案件は取れる。ただし条件つき

まず前提として、エージェントを使わなくても仕事を取る方法自体はいくつもあります。

  • クラウドソーシング(クラウドワークス、ランサーズなど)。登録すればすぐ応募できるけど、単価は低め
  • SNS経由(Twitter/X、LinkedIn)。スキルを発信して、企業やPMから直接声がかかるパターン
  • 知人・前職の紹介。信頼関係があるぶん話が早い。実はフリーランスの案件獲得で一番多いルート
  • 直営業。企業のコーポレートサイトやWantedlyから直接アプローチする
  • マッチングプラットフォーム(YOUTRUST、Offersなど)。仲介担当がつかず、企業と直接やりとりする形式

方法だけ見れば選択肢は豊富です。ネット上でも「エージェントなしでやっている」という体験談は見つかります。

問題は、これらを会社員をやりながら、家族の時間を確保しながら回せるかどうか。ここが分岐点です。

僕が「エージェントなしでやれるか」を真剣に検討した話

フリーランスへの転向を考え始めた頃、僕も最初は「エージェントを使わずにやれないか」と本気で調べていました。マージンなんてなければその方が良いに決まってますからね。

SNS営業はどうか?

まず考えたのがTwitter(X)での発信。技術ブログの共有や業務知見のツイートで、企業やPMから声がかかるのを待つパターンです。

ただ、調べるとSNS経由で案件が来ている人はフォロワーが数千〜数万人いるか、すでに業界内で名前が知られている人がほとんど。フォロワー数百人の無名エンジニアにDMで案件を持ちかける企業はまずいません。(聞いたことないようなフリーランスエージェント・SES企業からの連絡は死ぬほど来ます)

ゼロからのスタートで即効性を期待するのは厳しいです。

知人紹介はどうか?

次は前職の同僚や勉強会で知り合ったエンジニアへの相談。「フリーランスになろうと思ってるんだけど、仕事の話ない?」と。

知人紹介は信頼関係があるぶん話が進みやすいです。でも問題はタイミングが自分でコントロールできないこと。

「今はないけどあったら声かけるね」で終わる可能性も高いですし、逆に既に案件が決まっているときにお声掛けをいただくこともある。

家族がいると声を掛けて貰うまでずっと待っている訳にもいかないので難しい。

クラウドソーシングはどうか?

並行してクラウドワークスの案件も覗いていました。Web系の開発案件はあるにはあるけど単価が想像より低い。

時給換算で2,000円くらいの案件が多くて、月収で考えるとフリーランスに転向する意味がないような水準でした。

高単価の案件もゼロではないけど競争率が高く、実績がない状態で受注するのはかなり厳しそうでした。

仕事終わりの限られた時間で提案文を書き続けてそれでも成約するかどうかわからない。会社員をやりながらこれを回すのを想像して「これは無理だ」と思いました。

結局、僕はエージェントを使う判断をした

調べた結果、自力で案件を取る方法はどれも

  • 時間がかかる
  • 確実性が低い
  • タイミングを自分でコントロールできない

という共通点がありました。図でまとめます。

エージェントを使わない場合のリスク

独身ならまだいいです。最悪数ヶ月は貯金でしのぎながら営業を続けてみてもいいし、試しにクラウドソーシングに挑戦してみてもいい。

でも僕は妻子がいて毎月固定の支出があります。案件が決まらない期間=収入ゼロの期間が発生してしまう可能性があるのは無視できないリスクです。

だからエージェントについてどこが良いか調べて登録しました。マージンは「確実に案件が決まる」安心量と考えています。これが正直な判断です。

エージェントを使わないことの本当のコスト

エージェントなしの選択肢を調べていくうちに気づいたのは「マージン分が浮く」どころか、別のコストが大量に発生するということでした。これが僕にエージェントを使う決断をさせた理由です。

フリーランスエージェント有無のコスト比較

コスト①:営業にかかる時間

  • 案件を探す
  • 提案文を書く
  • 条件を交渉する
  • 契約書を確認する。

これらをすべて自分でやると何十時間も営業活動に消えます。

フリーランスエンジニアとして本業の開発にフルコミットしつつ、営業もするとなるとその営業に関しては純粋な売上は発生しないのでイメージとしてはサービス残業。会社員時代より忙しくなる本末転倒なパターンです。

家族がいれば、足りない時間は家族と過ごす時間か睡眠時間を削ることになるでしょう。

コスト②:案件が途切れたときの収入ゼロリスク(家族持ちにとって最も重い)

エージェントを使っていれば、現在の案件が終了する1〜2ヶ月前から次の案件を探してくれます。

自力の場合この「次を探す」作業も全部自分。現案件の業務をこなしながら同時に営業して次の仕事を探す余裕があるかどうか。

独身なら「1ヶ月くらい収入なくても貯金でしのげばいいか」と割り切って案件が終わってから仕事を探してもいいかもしれません。でも僕のように家庭がある場合、毎月固定の支出だけで数十万円(家賃・保育料・生活費など)。

案件が途切れた月に、この金額がそのまま貯金から消えていく。仮に月の生活費が30万円なら、2ヶ月空いたら60万円です。

いくら貯金があってもこれは怖いですよね?

「来月の支払い大丈夫かな・・・」

という考えが頭にこびりつきます。家族にもカッコ悪くて相談できないかもしれません。

マージンを払ってもこのリスクは避けたい、これが僕の本音ですし、大体の人にも当てはまるのではないでしょうか。

コスト③:単価交渉を自分でやるプレッシャー

エージェント経由なら単価交渉は担当者がやってくれます。
契約更新のタイミングでエージェントの担当者に「少し単価上がりませんか?」と相談するだけです。

これが直契約だとクライアントに対して「単価上がりませんか?」を自分で交渉することになります。そうなると具体的に自分がクライアントにどう貢献しているのか、何をどれぐらいしたのか定量的に評価できる資料の準備など有利に話を進める材料を用意する必要もあるでしょう。

それに交渉に失敗すると心象が悪くなり案件自体が流れるリスクもありますね。なので「まあこの金額でいいか」と妥協しがちです。

結局「マージンを払ってエージェントに交渉してもらった方が手取りが高かった」というケースは珍しくありません。

コスト④:トラブルが起きたとき、全部自分で対処する

エージェント経由の案件では報酬の支払いが遅れたり契約内容と違う作業を求められたときにエージェントが間に入って交渉してくれます。直契約だとこれがないです。

フリーランスの知人から聞いた話ですが、納品後にトラブルがある可能性もゼロではないそうです。契約書があれば法的に戦えますが、時間も精神力も消費します。結局、ある程度泣き寝入りすることになります。

家族の生活費がかかっている状態で、来月の報酬が払われるかどうか不透明になる恐怖は想像以上です。エージェントがいれば少なくとも支払いの保証がある。これだけでもマージンを払う価値はあると思っています。

コスト⑤:事務作業が毎月じわじわ時間を食う

契約書の作成・確認、請求書の発行、確定申告の準備。エージェント経由だと契約まわりはエージェントが対応してくれることが多いけど、直契約だと全部自分。1つ1つは小さくても毎月続くと地味にしんどいです。

それでもエージェントを使わない方がいい人はいる

ここまで「エージェントを使った方がいい」方向に話が傾いていますが、正直に書くと使わない方がいい人もいます。

実際、僕の友人にエージェントなしでフリーランスを始めた人がいます。

勤めていた会社を退職してそのまま同じ現場に業務委託として入るパターンです。クライアントとの信頼関係がすでにあるから営業もいらないし仕事内容も把握している。マージンもかからない。これが正直一番スマートなパターンだと思います。

ただし「今の現場がフリーランスの業務委託を受け入れてくれるか」は会社次第。全員がこのルートを使えるわけではありません。

この友人のように、エージェントを使わない方がいいのは以下のような人です。

  • すでに指名で仕事が来る人
  • 営業や交渉が苦にならない人
  • 単価よりも自由度を最優先する人
  • 未経験領域に挑戦したい人
  • フリーランスとして数年の実績がある人

共通しているのは、「すでに案件獲得の仕組みが回っている人」という点。転向初期で、まだその仕組みがない段階だと、エージェントなしで始めるのはハードルが高いのが正直なところです。

家族持ち・30代が選ぶべきは「エージェント+直案件」の並行戦略

僕が最終的にたどり着いた結論はエージェントか自力かの二択ではなく「エージェントをベースにしつつ、直案件も並行して育てる」という形でした。

フリーランス並行戦略:エージェント、直案件のロードマップ

まずエージェントで生活の基盤を作る

転向直後に一番大事なのは安定した収入源を1つ確保することです。

エージェント経由で案件を決めて毎月の支払いに困らない状態を作る。マージンが引かれても、手取りが会社員時代より上がるケースはかなり多い。

僕はレバテックフリーランス経由で月単価60万円の案件を獲得して会社員時代(月給32万円)から実質的に月収がほぼ倍になりました。マージンを引かれた後の金額でこれです。

余裕ができたら直案件のルートを育てる

エージェント経由で生活が安定してきたら、できる範囲で案件獲得を少しずつ進める。

この時点ですでに収入の基盤があるから直案件が取れなくても焦らなくていい。焦らないから変な案件を受けずに済む。この精神的な余裕が大きいです。

実際、僕はフリーランス転向から1年ほど経ってから知り合いのPMから直接案件の相談をもらえるようになりました。エージェント経由の案件で実績を積んでいたことが信頼につながった形です。

マージンは「保険料」と考える

エージェントのマージンを高いと感じる気持ちはわかります。でも考えてみてください。

  • 営業活動に週10時間使う場合、その時間を開発に充てれば月に40時間分の稼働が浮く
  • 案件が途切れて1ヶ月収入ゼロになるリスクと、マージン分を天秤にかけたらどちらが高いか
  • 単価交渉を自分でやって5万円安くなるのと、エージェントに任せて5万円高く決まるのとどちらが得か

家族持ちにとってのマージンは「手数料」というより「安定を買うための保険料」に近いと、僕は思っています。

まとめ:マージンの先にある安心を、家族のために

「エージェントを使わない」という選択自体は、間違いではありません。自力で案件を安定的に取れるなら、マージンがかからない分だけ手取りは増えます。

でも、家族がいて、会社員から転向する段階で「営業・交渉・事務・案件管理」をすべて自分で回すのは「自分には無理だ」と感じました。

周囲の話を聞いても自力でやっている人はすでに人脈か実績がある人、もしくは一人暮らしで時間や生活費に自由が効く人でした。

僕が考える、家族持ち30代エンジニアにとっての現実的なルートはこうです。

  • まずエージェントに登録して、安定した案件を1つ確保する
  • マージンは「安定を買う保険料」と割り切る
  • 生活が回り始めてから、直案件のルートを並行して育てる

「結局、どのエージェントがいいの?」と思った方は、僕が実際に使ったエージェントを比較した記事があります。家族持ちの目線で、案件数・単価・サポート体制を本音でまとめています。

おすすめフリーランスエージェント5選|30代家族持ちエンジニアが本音で比較

エージェントに何社登録すべきかで迷っている方は、こちらも参考にしてみてください。

フリーランスエージェントは何社登録すべき?家族持ちエンジニアが最初は2社にした理由

レバテックフリーランスの単価や待遇について詳しく知りたい方はこちら。

レバテックフリーランスの単価は実際いくら?月給32万のエンジニアが月単価60万になった話

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